「サプリメントや他の栄養素は必要ない」という通説は本当か?| life’s®DHA

Elizabeth Somer, MA, RD

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Published on

06 July 2016

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ダイエットブームや食事に関する研究の暴走によって生まれた俗説は、真実が解明されても、噂としてインターネット上にいつまでも残ります。ここでは、栄養にまつわる誤解の一部をご紹介します。

俗説その1:ビタミンサプリメントを飲んでも時間の無駄である

ニュースではたびたび、「サプリメントは不要である」との研究結果が報道されています。
ビタミン剤を捨ててしまう前に、こちらをお読みください。      

もし、水を飲む人はがんのリスクが高いという研究結果が発表された場合、水を飲むのをやめますか?
推奨されるタンパク質の摂取量を満たす人はタンパク質をほとんど摂取しない人に比べて、心臓病のリスクが高いという研究結果が発表された場合、タンパク質を含む食品を取るのをやめますか?そんなことはしないでしょう。水やタンパク質は必須栄養素であり、ビタミンやミネラルも必須栄養素です。人間の体内では生成できませんが、生きるためには欠かせない栄養素です。これらの必須栄養素は、生命や健康を維持するために必要な量を習慣的に食事から摂取する必要があります。必須ビタミンやミネラルが1種類でも、長期に渡って不足すると、健康を害するだけでなく、死に至る場合もあります。

現在、命に係わる病を罹っていないからと言って、栄養状態が最適であるとは限りません。数十年に渡り実施されてきた国民栄養調査では、アメリカ人の大半がビタミンやミネラルの必要摂取基準を満たしていないことが報告されています。0から100の段階でアメリカ人の食習慣を評価する手法の一つである、USDA(米国農務省)による健康摂食指数によると、アメリカ人の栄養スコアは「F」または「D」ランクに相当する60点以下であることが明らかになっています。栄養の良い食事が取れなかった日は、バランス良く栄養素を配合した適量のマルチサプリメントで、不足分を補ってみてはどうでしょうか。適量のマルチビタミンやミネラルを摂取しても健康を害することはありません。事実、サプリメントを取っている人の方が健康であるという調査もあります。責任を持って賢くサプリメントを取り入れることで、コストをかけずに病気(成人病)を予防することができます。(1-3)      

ただし、サプリメントを摂取しているからと言って、ジャンクフードをいくら食べてもいいわけではありません。サプリメントはあくまで栄養補助食品であり、バランスの取れた食事に代わるものではありません。サプリメントの強く支持する人でも、健全な食事とライフスタイルに匹敵するサプリメントはないと認めています。病気を防ぎ、健康寿命を延ばすのに役立つ生活習慣の一つです。(4-6)

通説 No.2:ベジタリアンにとって、最適なオメガ3の供給源は亜麻である

事実:オメガ3には3つの種類があり、生成される量は等しくありません。亜麻、クルミ、大豆などの植物性食品に含まれるオメガ3は、アルファリノレン酸(ALA)と呼ばれ、心臓病のリスクを低下させ、体内の慢性炎症を鎮める働きがあると言われています。残りの2つのオメガ3は、サケ、ニシン、サバ、イワシなど脂肪分の多い魚に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)です。ALAと同様、この2つのオメガ3は心臓病や炎症のリスクを抑える効果がありますが、健康上のメリットはALAよりはるかに優れています。2つのうちでも特にDHAは、視力の改善、高血圧のリスク抑制、認知機能の回復に優れた効果を持つことが明らかになっています。亜麻に含まれる一部のALAは体内でDHAやEPAに転換されますが、その量はほんのわずかです。

魚の場合、植物である藻からオメガ3を摂取し、小魚の組織に濃縮して蓄積。大きな魚は小魚を餌にしています。オベガ3を含む、藻類由来のオメガ3のサプリメントは市販で手に入るはずです。また、藻類由来のDHAが配合されたの食品や飲み物も販売されています。高品質なベジタリアン向けDHAは、life’sDHA のロゴを探してください。

通説 No.3:糖質は太る


事実:事実はまったく逆です。じゃがいもやとうもろこしなどのでんぷん質の多い野菜や100%全粒大麦は、筋肉から脳細胞まで、体内のあらゆる組織のエネルギー源となるブドウ糖を供給しており、世界各国で主食として摂取されている質の高い糖質です。また、ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富に含まれています。たとえば、ベータグルカンと呼ばれるオート麦に含まれる食物繊維は、血糖値やコレステロールを下げる働きがあり、糖尿病や心臓病の予防や治療・管理に効果的です。また、この食物繊維は太ることなく、満腹感を感じる効果があるため、あらゆるダイエットに組み入れるのに最適です。ただし、白いパンなどの精製された食品と脂肪分の多いバター、クリームチーズ、サワークリームなどの食品を一緒に食べるのは避けましょう。ほぼ確実にこれらを追加することで、カロリーの摂取量が2倍になります。たとえば、バターひと塗りのカロリーはパン1枚分よりはるかに多く(108キロカロリーに対し、61キロカロリー)、プレーンのじゃがいもは88キロカロリーであるのに対してフライドポテトに調理するとカロリーが4倍(354キロカロリー)になります。(7,8) 

通説 No.4:食事の前に水を1杯飲むと食欲を抑えられる

事実:水には食欲を抑える効果はありますが、コップから飲むのではなく、料理や飲み物に入れた場合です。ペンシルバニア州立大学の研究では、スープ、トマトジュースなどの濃度の高い飲み物、他の流動食に含まれる水分は満腹感をもたらすことが明らかになっています。ある研究でチキンライスキャセロールとコップ1杯の水、または同じ量の水をだし汁に使ったチキンライススープを女性グループに提供したところ、キャセロールよりもカロリーが27%も低いにも関わらず、スープの方が満腹感があるという結果が出ました。料理に含まれる水分は満腹感があり、コップで飲む水には満腹感を感じない理由は明らかにはされていません。料理に含まれる水分はゆっくり消化されるのに対し、コップで飲む水は消化器官を通過するからではないかという理由が考えられます。(9)

通説 No.5:ヘルシーな食生活はコストがかかる

事実:もっともらしい意見ですが、残念ながら間違いです。確かに、天然のサケや輸入物のオリーブオイルはファーストフードより高額ですが、お財布に負担をかけなくても、バランスの良い食事を取ることはできます。健康に良いオートミール、大豆、リンゴは、卵やベーコン、ステーキ、チップスよりはるかに安価です。食費を抑えるには:

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  • リンゴ、オレンジ、ニンジン、キャベツなど、安い食材を買い、
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  • 特価品やクーポンを利用しましょう。
  • オートミールや玄米(ブラウンライス)、ナッツ、穀物などはまとめ買いしておきましょう。
  • 大量に安く購入できる会員制の大型ディスカウントショップなどで購入しましょう。
  • 肉類の代わりに、安価な大豆を使いましょう。
  • 高価な食品を衝動買いしないように、食べ物を携帯しておきましょう。
  • 冷凍野菜、フルーツの缶詰、牛乳などの食品は、有名ブランドのものではなく安価なプライベートブランドのものを購入しましょう。      

フライドチキンの大きなパックは一見お買い得に見えますが、その結果、体重増加によって服が入らなくなる、減量プログラムや医療費にコストがかかる、太り過ぎによる合併症で働けなくなるなどのデメリットを考えると、それほどお得ではありません。

参考文献

1.Hiza H, Casavale K, Guenther P, et al:Diet quality of Americans differs by age, sex, race/ethnicity, income, and education level. Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics 2012;November 15th.

2.Krebs-Smith S, Cleveland L, Ballard-Barbash R, et al:Characterizing food intake patterns of American adults. American Journal of Clinical Nutrition 1997;65(supple):1264-1268. 

3.Barnett J, Dao M, Hamer D:Effect of zinc supplementation on serum zinc concentration and T cell proliferation in nursing home elderly. American Journal of Clinical Nutrition 2016;103:942-951.

4.Pfisterer K, Sharratt M, Heckman G, et al:Vitamin B12 status in older adults living in Ontario long-term care homes. Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism 2016; January 19th.

5.Masoumi S, Ataollahi M, Oshvandi K:Effect of combined use of calcium and vitamin B6 on premenstrual syndrome symptoms. Journal of Caring Sciences 2016; 5:67-73.

6.Burr N, Hull M, Subramanian V:Folic acid supplementation may reduce colorectal cancer risk in patients with inflammatory bowel disease. Journal of Clinical Gastroenterology 2016; February 22nd.

7.Hou Q, Li Y, Li L, et al:The metabolic effects of oats intake in patients with type 2 diabetes. Nutrients 2015;7:10369-10387.             

8.Cloetens L, Ulmius M, Johnasson-Persson A, et al:Role of dietary beta glucans in the prevention of the metabolic syndrome. Nutrition Reviews 2012;70:444-458.

9.Rolls B, Bell E, Thorwart M:Water incorporated into a food but not served with a food decreased energy intake in lean women. American Journal of Clinical Nutrition 1999;70:448-455.

10.Clark H, Harrison C, Reid C, et al:Effect of supplements of fruit and vegetables on food intake, body weight, and appetite among Scottish consumers. Proceedings of the Nutrition Society 2000;Spring:55A.

11.Raynor H, Kilanowski C, Esterlis I, et al:A cost-analysis of adopting a healthful diet in a family-based obesity treatment program. Journal of the American Dietetic American 2002;102:645-656.

12.Obesity costs states billions in medical expenses. CDC Office of Communications, January 21, 2004.

13.Gorsky R, Pamuk E, Williamson D, et al:The 25-year health care costs of women who remain overweight after 40 years of age. American Journal Prevention Medicine 1996;12:388-394.

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